イーロン・マスクの少年時代と、最初の会社Zip2 ― 13歳のゲームから、初めての大型売却まで

確認日 2026年10月11日 / 読む時間 約7分

目次
  1. 1971年、プレトリアで
  2. 13歳、ゲームが雑誌に載った
  3. 北米へ、そして大学へ
  4. 1995年、弟と、最初の会社
  5. 1999年、最初の売却
  6. よくある質問
  7. まとめ
  8. 出典(確認日 2026-10-11)

イーロン・マスクは1971年6月28日に南アフリカのプレトリアで生まれ、13歳のとき、自作のゲーム「Blastar」が雑誌に掲載されました。のちに北米へ渡り、1995年に弟のキンバルと最初の会社Zip2を創業。1999年、Zip2はCompaqに約3億ドルで買収されました。

マスクの少年期からZip2売却までの年表。1971年6月28日誕生、1984年12月ゲームBlastarが雑誌に掲載、1990年9月クイーンズ大学に入学、1995年Zip2を創業、1999年2月CompaqがZip2を買収
図1:少年時代から、最初の会社の売却まで(AI生成のイメージ。日付は報道・大学媒体ベースで、一部は未確認)。

この物語は、「13歳の少年が作ったゲーム」から始まります。

のちに、電気自動車と、ロケットと、そのほか多くの事業を動かすことになる人物は、どんな少年だったのでしょうか。そして、最初に会社を作ったのは、いつ、どんな形でだったのでしょうか。

この記事では、少年時代から、最初の会社を売るまでを、順番に追います。出典で確認できた事実と、「と伝えられている」にとどまる話は、分けて書きます。

1971年、プレトリアで

イーロン・マスクは、1971年6月28日に、南アフリカのプレトリアで生まれました(報道による)。母はカナダ出身のマイエ・マスク、父は南アフリカ出身のエロール・マスク。長男です。

少年期のマスクについては、いじめを受けた、という話も伝えられています。ただし、これは父親の説明にもとづく報道で、時期や詳しい事情は確認できていません。この記事では、これ以上は立ち入りません。

13歳、ゲームが雑誌に載った

1984年12月。マスクが作った宇宙のシューティングゲーム「Blastar(ブラスター)」が、コンピューター雑誌『PC and Office Technology』に掲載されました。マスクは、このとき13歳でした(ゲームを作ったのは12歳のころ、と伝えられています)。

この「雑誌に掲載された」という点は、ゲームの記録が公開されていて、確認がしやすい部分です。

一方で、有名な「500ドルで売った」という話は、伝記記事に出てきますが、雑誌の資料では、支払いの事実や金額までは確認できていません。そこで、この記事では、「13歳の少年が作ったゲームが、雑誌に載った」という事実を中心に書きます。

北米へ、そして大学へ

その後、マスクは北米へ渡ります。

カナダへの最初の移住の年は、1988年とする資料と、1990年のクイーンズ大学入学を記す資料があり、はっきり決まっていません。

物理学と経済学。のちにマスクが語る「物理学の考え方」(第一原理思考)と、ビジネスの経験。この2つを、同じ大学で学んだ、という点は覚えておいてください(第一原理思考とは?)。

1995年、弟と、最初の会社

1995年。マスクは、スタンフォード大学で学ぶ予定だったところを取りやめて、弟のキンバルと、会社を作りました。名前はZip2(ジップツー)。拠点は、アメリカ・カリフォルニア州のシリコンバレーです。

Zip2は、何の会社?

新聞社向けの、オンライン街案内を作る会社です。街のお店や施設の情報と、地図を組み合わせたサービスを、新聞社に提供しました。インターネットが広がり始めたばかりの時代の事業です。

Zip2とは。新聞社向けのオンライン街案内。お店や施設の情報と地図を組み合わせたサービスを、新聞社に提供した
図2:Zip2のサービスのイメージ(AI生成のイメージ。実際の画面ではありません)。

1998年には、当時の報道(WIRED)が、Zip2の取引先として、ニューヨーク・タイムズ、Knight-Ridder、Landmark Communications、Hearst、Times Mirror、Scripps Howard系列などの新聞社を挙げています。小さな会社が、大手の新聞社と、取引を結んでいたことが分かります。

同じ報道によると、1998年4月6日、Zip2は、別の街案内サービスのCitySearchと合併する、と発表されました。合併の構想では、マスクが、製品・技術担当の経営幹部になる予定でした。(この合併が、その後どうなったかは、この記事では確認していません。)

なお、創業当時のオフィスや生活の様子、初期の顧客については、今回の調査では、確かな資料を確認できていません。有名な逸話もありますが、出典で裏づけられるものだけを、載せることにしています。

1999年、最初の売却

そして、1999年2月17日。CompaqがZip2を、現金で約3億ドルで買収すると発表しました(ウォール・ストリート・ジャーナルの報道)。Zip2は、Compaqの検索事業(AltaVista)に組み込まれることになりました。

1995年に作った会社が、約4年で、大型の買収の対象になったのです。

Zip2の最初の売却。1995年に弟キンバルと創業、約4年後の1999年2月17日にCompaqが現金約3億ドルで買収すると発表。マスク個人の受取額は一次の資料では未確認
図3:創業から売却まで、約4年(AI生成のイメージ)。

この売却について、約3億700万ドルという金額や、マスクが約7%の持分から約2,200万ドルを得た、という記述が、大学の媒体にあります。ただし、マスク個人が受け取った金額は、一次の資料では確認できていません。

筆者の読み解き(確認した事実ではありません)

13歳でゲームを雑誌に載せ、物理と経済を学び、20代前半で会社を作って、約4年で売る。ここまでの歩みは、「一つのことを、とことんやる」というより、学ぶ、作る、売るを、短い周期で繰り返しているように見えます。ただし、これは外から見た筆者の解釈です。

次の記事で語るのは、Zip2を売ったあと、マスクが、次に作った会社のことです。それは、インターネット上の銀行でした。

よくある質問

Blastarを500ドルで売ったという話は本当ですか?

「雑誌に掲載された」ことは確認できますが、「500ドルで売った」点は、雑誌の資料では、支払いの事実や金額までは確認できていません。

マスクは、いつカナダに移りましたか?

1988年とする資料と、1990年にクイーンズ大学に入学したとする資料があり、確定できていません。

Zip2の売却で、マスクはいくら受け取りましたか?

Zip2の買収額は約3億ドルと報じられていますが、マスク個人の受取額は、一次の資料では確認できていません(大学の媒体には、約2,200万ドルという記述があります)。

まとめ

次の記事:Zip2を売ったマスクは、次に、インターネット上の銀行「X.com」を作ります。そこで待っていたのは、思いがけない出来事でした。

出典(確認日 2026-10-11)

この記事は、科学技術と企業の歴史の学習を目的としたもので、投資の助言ではありません。事実と筆者の読み解きは、区別して書いています。図はAIで生成したイメージです。