テスラの取扱説明書(Model 3、北米版、ソフトウェア2026.32)によると、衝突回避アシストには、前方衝突警告(警告だけ)、自動緊急ブレーキ(衝撃を小さくする)、障害物検知による加速抑制(Obstacle-Aware Acceleration)があります。前方衝突警告と自動緊急ブレーキは、約3mph(5km/h)から124mph(200km/h)の間で働きます。どの機能も、「衝突を防ぐ」ものではなく、運転者の注意の代わりにはならない、と書かれています。

テスラのカメラの記事では、車がカメラで周囲を見ることを確認しました。この記事では、そのカメラを使う、衝突回避の機能を、Model 3の取扱説明書(Collision Avoidance Assist、北米版、ソフトウェア2026.32)で、確認します(確認日 2026-10-16)。
結論:警告・ブレーキ・加速の抑制。どれも、「防ぐ」機能ではない
取扱説明書には、3つの機能が書かれています(要約)。
| 機能 | 何をするか |
|---|---|
| 前方衝突警告 | 前の車、バイク、自転車、歩行者との衝突の危険が高いとき、チャイムを鳴らし、画面で前の車を赤く表示する。ブレーキはかけない。 |
| 自動緊急ブレーキ | 衝突が避けられないと判断したとき、ブレーキをかけて、速度を下げ、衝撃を小さくする。 |
| 障害物検知による加速抑制 | すぐ前に物があるのに、アクセルを強く踏むと、モーターのトルクを下げ、場合によってはブレーキをかける。(例:閉まったガレージの前で、ドライブに入れて、アクセルを強く踏んだとき) |
取扱説明書は、3つとも、衝突を防ぐためのものではなく、運転者の注意の代わりにはならないと、警告しています。
トルクは、モーターの回す力です。トルクを下げると、加速が弱くなります(一般的な説明です)。
前方衝突警告
- 標準でオン。「Controls > Self-Driving」で、オフ、または、警告のタイミング(遅め、中(標準)、早め)を変えられる。選んだ設定は、手動で変えるまで保たれる。
- ブレーキを、すでに踏んでいるときは、警告が出ないことがある。
- 車のカメラ(と、あれば、センサー)が見張るのは、進行方向の約525フィート(160m)まで。道路や天気で、狭くなることがある。
- 動作する速度は、約3mph(5km/h)〜124mph(200km/h)。
自動緊急ブレーキ
- ブレーキが作動すると、画面に警告が出て、チャイムが鳴る。ブレーキペダルが急に下がることがある。ブレーキランプが点灯する。
- 動作する速度は、約3mph〜124mph。
- 次のとき、ブレーキをかけない、またはやめる:ハンドルを急に切った、作動中にブレーキペダルを踏んで離した、作動中に強く加速した、対象が検知されなくなった。
- 毎回の起動時にオンになる。その運転中だけ、パークで「Controls > Self-Driving」からオフにできるが、取扱説明書は、オフにしないことを、強く勧めている。オフでも、最初の衝突の後は、さらなる衝撃を減らすため、ブレーキをかけることがある。
- ブレーキペダルが、急に下がることがあるので、運転席のフロアマットを、正しく固定し、ペダルの動きを妨げないようにする。

最初の衝突のあと:多重衝突ブレーキ
エアバッグや、シートベルトのプリテンショナーが作動したと検知すると、あとに続く衝撃を、防ぐ、または小さくするために、速度に関係なく、ブレーキをかけることがあります(Multi-Collision Braking)。
後退のとき:後方クロストラフィック警告
- 後退中に、後ろのカメラの映像が出ているとき、車の後ろを横切ろうとする物を検知すると、画面に赤い縦の帯が出る(左から来れば左側)。
- 「Controls > Safety > Rear Cross-Traffic Chime」で、チャイムも鳴らせる。後退中で、車が動いているときだけ鳴る。
- このとき、自動緊急ブレーキや、加速抑制が、ブレーキをかけることもある。目で、周囲を確認することが、前提。
うまく働かない場面
取扱説明書は、次のとき、検知できない、誤った警告、見逃しが起きることがあると、書いています。
- 道路の急なカーブ。
- 悪い視界(大雨、雪、霧)。
- 強い光(対向車のライト、直射日光)がカメラの邪魔をする。
- カメラやセンサーが、ふさがれている(汚れ、曇り、ステッカー、泥・氷・雪、ラッピングなど)。
- 極端な天気(大雨、雪、霧、極端な暑さ・寒さ)。
- 他の電気機器が出す、超音波(センサーがある車)。
走る前に、カメラの汚れを落とすこと。故障があると、画面に警告が出るので、テスラのサービスに連絡する。トラックモードがオンのときは、運転支援は、自動で無効になります。

よくある質問
自動緊急ブレーキは、衝突を防げますか?
取扱説明書は、「すべての衝突を防ぐようには、設計されていない」「状況によっては、衝撃を小さくする」と書いています。
自動緊急ブレーキは、オフにできますか?
その運転中だけ、パークでオフにできますが、取扱説明書は、オフにしないことを、強く勧めています。
前方衝突警告は、ブレーキをかけますか?
かけません。チャイムと画面の赤い表示で、運転者に知らせるだけです。
何km/hで働きますか?
前方衝突警告と自動緊急ブレーキは、約5km/hから200km/h(3mphから124mph)の間です。
まとめ
- 衝突回避アシストは、前方衝突警告(警告だけ)、自動緊急ブレーキ(衝撃を小さくする)、障害物検知による加速抑制。
- 約3〜124mphで働く。どれも、衝突を防ぐ機能ではない。運転者の注意の代わりにならない。
- カメラの汚れ、悪天候、強い光、急なカーブで、うまく働かないことがある。
出典(確認日 2026-10-16)
- Model 3 Owner's Manual「Collision Avoidance Assist」(北米版、ソフトウェア2026.32): https://www.tesla.com/ownersmanual/model3/en_us/GUID-8EA7EF10-7D27-42AC-A31A-96BCE5BC0A85.html
この記事は、科学技術の学習を目的としたもので、投資の助言ではありません。事実と筆者の読み解きは、区別して書いています。図はAIで生成したイメージです。
読んでくださって、ありがとうございました。この記事は、あなたの役に立ちましたか?
ありがとうございます。よければ、感じたことを一言どうぞ。
任意です。名前やメールアドレスは要りません。
届きました。いただいた声は、これからの記事づくりに活かします。