テスラのセントリーモードとダッシュカムとは?USBの条件、録画の仕組み、できないことを、取扱説明書で確認

確認日 2026年10月23日 / 読む時間 約8分

目次
  1. 結論:ダッシュカムは「走行中の録画」、セントリーモードは「駐車中の見守り」。どちらもUSBドライブが前提
  2. ダッシュカムのしくみ
  3. セントリーモードのしくみ
  4. 録画に使うUSBドライブの条件
  5. 録画は、どう残るのか
  6. 「ライブカメラの表示」(アプリで、リアルタイムに見る)
  7. よくある質問
  8. まとめ
  9. 出典(確認日 2026-10-18)

テスラのModel 3の取扱説明書(北米版、ソフトウェア2026.32)によると、セントリーモードは、駐車中(ロックしてパーキング)に、カメラとセンサーが見守り、脅威を検知するとヘッドライトの点滅、アラーム、アプリへの通知、USBドライブへの録画を行う機能です。ダッシュカムは、走行中の映像をUSBドライブに録画する機能で、セントリーモードを使うには、ダッシュカムをオンにする必要があります。録画には、64GB以上、書き込み速度4MB/s以上のUSBドライブが必要で、映像はTeslaには送られず、USBドライブに保存されます。

駐車中の電気自動車の周りを、半透明の扇形の光が見守るイメージ(AI生成のイメージ。概念図で、実際の車やカメラの範囲とは異なります)
図1:セントリーモードのイメージ(AI生成。概念図で、実際のカメラの範囲とは異なります)。

テスラの車には、カメラがたくさん付いています。そのカメラを、走っている間の録画(ダッシュカム)と、止まっている間の見守り(セントリーモード)に使う機能があります。この記事では、Model 3の取扱説明書(北米版と日本語版、ソフトウェア2026.32)で、何ができて、何に気をつけるのかを確認します。

結論:ダッシュカムは「走行中の録画」、セントリーモードは「駐車中の見守り」。どちらもUSBドライブが前提

取扱説明書の書き方をまとめると、次のようになります。

ダッシュカムセントリーモード
いつ働くか走行中(車が動いているとき)駐車中(ロックして、パーキングのとき)
何をするか周りの映像を録画する脅威を検知したら、ライトの点滅・アラーム・アプリ通知・録画をする
初期設定説明書には、初期設定の記述が見つかりませんでした(オフのときは録画しない、とは書かれています)オフ(デフォルトは無効)
録画に必要なもの正しくフォーマットしたUSBドライブ同じ(ダッシュカムをオンにしておく必要がある)
録画の保存先USBドライブUSBドライブ

ポイントは、「USBドライブがないと、録画は残らない」ことです。USBドライブがなくても、セントリーモードは、アプリに通知を送ることはできますが、カメラの録画はされない、と書かれています。

ダッシュカムのしくみ

取扱説明書によると、ダッシュカムは、車の周りの映像を録画する機能で、外付けのドライブレコーダーと同じように使えます。

録画を残すタイミングは3つ

  • 自動(Auto): 衝突やエアバッグが作動するような「安全に関わる重大な出来事」を、車が検知したときに、自動で保存します。ただし、説明書は「力の強さ、エアバッグが作動したかなど、いくつかの要因で決まる。すべての出来事を自動で記録するとは思わないでください」と注意しています。
  • 手動(Manual): 画面のダッシュカムのアイコンにタッチすると、直近の10分間の映像を保存します。
  • クラクション(On Honk): クラクションを鳴らすと、直近の10分間の映像を保存します。「自動」や「手動」と、同時に使えます。

ダッシュカムのアイコンは、録画中・使用可能・一時停止・ビジー(読み込み中や保存中)・保存済み、の5つの状態を示します。USBドライブを抜くときは、映像が壊れないように、先に一時停止します。

プライバシーの扱い

取扱説明書は、次のように書いています。

  • 録画は、車の中のUSBドライブに保存され、Teslaには送られません。
  • ダッシュカムがオフのときは、録画しません。
  • 録画を暗号化して保存することもできます(「コントロール」→「安全」→「ダッシュカムの録画を暗号化」)。暗号化は、お勧めされていますが、任意です。
  • 暗号化した映像は、録画した車か、録画のときに車にひもづいていたTeslaアカウントでしか見られません。パソコンで見るときは、ブラウザで公式のページ(dashcam.tesla.com)を開き、ログインして復号します。説明書は「ブラウザが、復号の鍵を取りにいき、ファイルは、手元の機器で復号される」と書いています。

セントリーモードのしくみ

セントリーモードは、説明書の言葉で言うと「状況に応じて働く、車のセキュリティシステム」です。オンにすると、ロックして、パーキングにした車のカメラとセンサーが、動いたまま待機します。

脅威を見つけたとき

脅威を検知したときや、けん引されたり揺さぶられたりしたような「ぎくしゃくした動き」を車のセンサーが検知したときに、セントリーモードは、次のことをします。

  1. ヘッドライトを点滅させる。
  2. アラームを鳴らす。
  3. 「カメラが録画しているかもしれない」というメッセージを、画面に表示する(車の外の人に知らせるため)。
  4. モバイルアプリに、アラームを知らせる。
  5. 映像を、USBドライブに保存する(USBドライブがあるとき)。

説明書の注意が、大事です。「明確な脅威と判断しないときは、映像は録画するけれども、アラームは鳴らさない」「すべての衝撃を検知するとは限らない」「セントリーモードに頼って、あらゆる脅威から車を守れるとは思わないでください」。

使い方の流れ

  1. USBドライブを用意する(あとで説明します)。
  2. 車をパーキングにして、「コントロール」→「安全」→「ダッシュカム」をオンにする(セントリーモードを使うには、ダッシュカムのオンが必要)。
  3. 「コントロール」→「セントリーモード」→「オン」にタッチする。オンになると、アイコンが赤くなる。

声でも操作できます(「セントリー オン」「セントリーを有効にする」など)。

設定できること

  • 場所の除外: 「自宅」「勤務先」「お気に入り」の場所では、自動でオンにしない、と設定できます。場所は、保存した場所から約500メートル以内に駐車したときに、認識されます。自分で手動でオン/オフにすると、次に運転するまで、その設定が優先されます。
  • カメラベース検出: オンにすると、センサーに加えて外のカメラも使って、駐車中の出来事を検知します。オフにすると、物理的な脅威を検知したときだけ、映像を保存します。
  • セントリーの音を無効にする: アラーム音や音響を止めます。それでも、アプリへの通知と、直近10分間の映像の保存は、行われます。

セントリーモードが使えない・減る場面

  • 低電力モードでは、セントリーモードは使えません。低電力モードに入ると、セントリーモードがオフになり、アプリに通知が来ます(関連:駐車中の消費電力)。
  • 使っている間は、電力の消費が増えることがある、と説明書に書かれています。ただし、具体的な数字(1日にどれだけ減るか)は、説明書にはありません。

録画に使うUSBドライブの条件

取扱説明書の「ビデオ録画のためのUSBドライブの要件」によると、次のとおりです。

項目条件
容量最小64GB(余裕のあるものを推奨。映像は大きな容量を使う)
書き込み速度持続して4MB/s以上(瞬間の最高速ではなく、続けて書ける速さ)
規格USB 2.0対応(USB 3.0のドライブも、USB 2.0に対応している必要がある)
フォーマット車で自動フォーマット(exFAT)するか、パソコンで、exFAT、MS-DOS FAT(Mac用)、ext3、ext4にする。NTFSは非対応
フォルダTeslaCam(トラックモード付きの車は、TeslaTrackModeも)
  • 約2020年以降の車には、グローブボックスに、フォーマット済みのUSBドライブが付いています。
  • 車でフォーマットするには、「コントロール」→「安全」→「USBドライブのフォーマット」を使います。中のデータは消えます。
  • センターコンソールなどのUSB-Cポートは、フォーマット・保存・再生ができない車があります。その場合は、グローブボックスのUSB-Aポートを使います(約2021年11月1日以降に製造された一部の車で、センターコンソールのUSBは充電専用の場合がある、とも書かれています)。

録画は、どう残るのか

  • 録画は、ぐるぐると上書きされます。保存しない映像は、消えます。残る時間は、USBドライブの大きさで変わり、小さいドライブでは1時間ほど、1TB以上の大きいドライブでは最大24時間、と説明書に書かれています。
  • 1回の録画(クリップ)には、6本の映像が入ります。前、後ろ、左、右、左ピラー、右ピラーのカメラです。
  • 画面やアプリで再生すると、そのときのギア、速度、ハンドルの角度なども見られます(説明書は「参考であり、細かな出来事のすべてを正確に反映するとは限らない」と注意しています)。
  • パソコンで見るときは、USBドライブのTeslaCamフォルダの中を見ます。
フォルダ入っているもの
RecentClips最大60分の録画
SavedClips保存して、名前が付いた録画
SentryClipsセントリーモードの出来事の録画。容量が足りなくなると、古いものから削除される(削除すると取り戻せない)
EncryptedClips暗号化した録画(パソコンでは、そのままでは再生できない)

USBドライブがいっぱいになると、新しい映像を保存できなくなります。説明書は、定期的に別の機器に移して、USBドライブから消すよう勧めています。

6台のカメラの映像が1つのクリップにまとまり、USBドライブのフォルダに保存されるイメージ(AI生成のイメージ。概念図)
図2:録画が、USBドライブに保存されるイメージ(AI生成。概念図で、実際の画面とは異なります)。

「ライブカメラの表示」(アプリで、リアルタイムに見る)

セントリーモードの設定には、アプリで、車のカメラの映像をリアルタイムに見る機能があります。ここは、英語版と日本語版で、書き方が違っていました。

北米版(英語、ソフトウェア2026.32)日本語版(同じバージョン)
何を見られるか車の外のカメラが見る、周りの様子キャビンカメラが映す、車内
使える時間1日につき、通算で約1時間(一部の地域は15分)1日につき、通算で約15分
アプリの条件プレミアム コネクティビティ、アプリ4.2.1以上プレミアム コネクティビティ、アプリ4.55.6以上

どちらも、Teslaの取扱説明書の記述です。日本の車で、実際にどちらの動作になるかは、確認できていません。共通して書かれていることは、次のとおりです。

  • 使っているときは、車が外の人に知らせます(英語版は、外灯の点滅と画面のメッセージ。日本語版は、画面のメッセージ)。
  • 映像は完全に暗号化されていて、Teslaはアクセスできない。
  • 映像に音声は入らない。画質は、通信の状態で変わる。
筆者の読み解き(確認した事実ではありません)

ここまでの説明書の書き方から、「走行中は、衝突などを自動で残し、駐車中は、動きを見張る」という、2つの役割を、同じカメラとUSBドライブで済ませている設計だと、読み取れます。ただし、実際にどこまで検知できるかは、説明書も「すべては検知しない」と書いていて、ここでは確認していません。

よくある質問

セントリーモードは、最初からオンですか?

いいえ。取扱説明書は「セントリーモードは、デフォルトでは無効」と書いています。音声コマンドやアプリ、画面で、オンにします。

USBドライブがなくても、使えますか?

アプリへの通知は届きますが、カメラの録画は残りません(説明書)。録画を残すには、条件を満たすUSBドライブが必要です。

USBドライブは、どれを選べばいいですか?

説明書の条件は、64GB以上、持続して4MB/s以上の書き込み速度、USB 2.0対応です。NTFSは使えません。約2020年以降の車には、グローブボックスにフォーマット済みのドライブが付いています。

録画は、Teslaに送られますか?

説明書は「ダッシュカムの録画は、Teslaに送られない」と書いています。ライブカメラの映像も「完全に暗号化され、Teslaはアクセスできない」とあります。

セントリーモードで、バッテリーはどのくらい減りますか?

「電力の消費が増えることがある」とだけ書かれていて、数字はありません。低電力モードに入ると、セントリーモードは自動でオフになります。

車の外のカメラは、いつも録画していますか?

ダッシュカムがオフのときは、録画しません(説明書)。ダッシュカムやセントリーモードを使うときに、条件に応じて録画します。

まとめ

  • ダッシュカムは走行中、セントリーモードは駐車中の、どちらもカメラを使った機能。録画を残すには、USBドライブが必要。
  • セントリーモードは、初期設定ではオフ。使うには、ダッシュカムのオンが必要。
  • USBドライブの条件は、64GB以上、持続4MB/s以上、USB 2.0対応、NTFSは非対応。
  • 録画は上書きされ、残るのは、小さいドライブで約1時間〜1TB以上で最大24時間。1クリップは6本の映像。
  • 映像はTeslaには送られず、USBドライブに保存される。暗号化もできる。

関連する記事:ドアとロックの仕組み、衝突回避の機能、駐車中の消費電力、充電口のライト。

次の記事:準備中です。

出典(確認日 2026-10-18)

この記事は、科学技術の学習を目的としたもので、投資の助言ではありません。事実と筆者の読み解きは、区別して書いています。図はAIで生成したイメージです。

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